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　中日ドラゴンズの川相が引退し，そのまま中日のコーチになることとなりました(中日スポーツの記事)。川相の処遇については完全にジャイアンツの失敗でした。これほどの失敗もなかなかないんじゃないでしょうか。

　川相が抜けた後ジャイアンツでは1，2番が育たない一方，中日では荒木・井端が球界を代表する1，2番となりました。もともと良い素材だった二人ですが，チーム打撃やバント方法で川相の影響を受けたであろう事は想像に難くありません。荒木はダブルプレーのときのセカンドへの送球に難がありましたが，川相のアドバイスがきっかけになり立ち直ったという話も聞きました。

　このように敵に塩を送る一方で，ジャイアンツからはきめ細かい野球，チームプレー，ベテランによる若手野手の育成といった役割をする選手がいなくなりました。いずれも川相に期待することができた役割でした。

　そしてトドメは今回の中日コーチ就任です。21年もの間ジャイアンツで培ってきた川相の技術がジャイアンツの選手に承継されることがなくなった瞬間です。今ようやく可能性のある脇谷，鈴木という選手が出てきたのに，この痛手は大きいです。なかなか癒えることのない傷になってしまいそうです。