ブログネタ
プロ野球全般 に参加中!
 最近の不振から2006年シーズンには所属球団の決まらなかったドミニカの英雄サミー・ソーサが2007年シーズンに向けて練習を開始し,日本の球団へも売り込みをかけているという話しがあります。

 サミー・ソーサの獲得の是非ですが,なかなか肯定的には捉えられないかなと思っています。

 たしかに1998年の日米野球では打率.481,3本塁打,10打点でMVPになっているので,日本野球への順応性はあるかもしれません。しかし,この年はアメリカでも打率.308,66本塁打と脂ののりきったときでした。現在のソーサは2004年,2005年の成績から推測するとせいぜい打率.250,本塁打20本程度の力かと思われます。年齢的にも成績が伸びるとは思えません。

 また,成績面で気をつけなければならないのが,盗塁数です。ソーサは若い頃には30盗塁以上する俊足巧打の選手でした。66本塁打の1998年も18盗塁しています。しかし,その盗塁も年々減少し,2004年,2005年は合わせても1盗塁しかしていません。これは,よほど下半身が衰えてしまっている証左かと思います。下半身がしっかりしない打者ほど頼りにならない存在はないと思います。

 他方でソーサの知名度は抜群です。成績面の不足を知名度という興行面で補えないかという考えも浮かびます。しかし,ソーサはコルクバット疑惑や薬物問題という大きな弱点を抱えており,意図とは反対の結果を招くリスクがあります。したがって,この考えは獲得へ傾く大きな要因とはならないでしょう。

 また,確かに5,6000万円と言われている年俸はそれほど高くありません。ただ,推測される成績からすると妥当な価格であり,割安とはいえないでしょう。

 結局,打率.250,本塁打20本,盗塁なし,将来性なしの右打者を適正価格5000万円で獲得するか否かとなりますが,日本の球団でこのレベルの打者をぜひ獲得したいと思う球団はないのではないでしょうか。

 しかも,助っ人外国人に望むのはただ打順を埋める役割ではなく,打線の中軸を担う役割です。その意味でも,ソーサへの食指は動かないと思います。