対DeNA戦,8月6日の高橋由伸は代打出場,7日は5番左翼でスタメン出場でした。

【8月6日 第一打席】2-6で4点ビハインド9回表二死2塁の場面で9番西村に代わって代打,相手投手は国吉。
1球目 外角低め147kmストレート,ボール
2球目 内角低め147kmストレート,ボール
3球目 外角145kmストレートを打ってレフトフライ

 4点差もありましたので,つなぎたい場面でしたが,レフトへのライナー気味のフライ。きちんと捉えてはいたので結果は紙一重だったと思います。9回二死で本塁打でも追いつかないという場面は高橋由伸の代打としてはベストとは言えない場面でした。ただ,この試合ではそもそもベストの代打のタイミングはなさそうでした。唯一他の選択肢としては5回表二死満塁の藤村の場面かと思いますが,一軍へ上げたばかりの藤村を試さないのももったいない気がしますので,やはり9回二死の場面がベターな場面だったでしょうか。

【8月7日】
●第一打席 0-1で1点ビハインドの2回表先頭打者,相手投手は三浦
第1球 外角高め136kmシュート,ボール
第2球 外角高め131kmスライダー,ファール
第3球 内角低め132kmスライダー,ボール
第4球 内角132kmスライダー,ファール
第5球 外角138kmストレート,ボール
第6球 真ん中133kmスライダーを打ってセンター前ヒット
 7月30日以来のスタメンでした。守備位置は左翼。セペダの代わりです。第一打席はセンター前へのライナーのクリーンヒット。1点取られてしまった後の回の先頭打者で出塁し,いい仕事をしました。しかし,次のバッター村田の良い当たりはセンター真正面のライナー。長野・小林も出塁できず,後続がつながりませんでした。この後,先発の宮國が4点追加され0-5になってしまいますので,結果的にこの試合の大きな分岐点でした。

●第二打席 0-5で5点ビハインド,4回表一死3塁,相手投手は三浦
第1球 内角高め133kmカットボール,ファール
第2球 真ん中低め128kmスライダー,ファール
第3球 内角高め131kmスライダー,ボール
第4球 内角高め139kmストレート,ハーフスイング,ボール
第5球 外角132kmスライダー,ファール
第6球 外角低め137kmストレート,ボール
第7球 真ん中低め131kmフォーク,空振り三振

 得点圏に亀井を置きながらも三振。今日の高橋由伸の打席では一番打ってほしい場面がここでした。しかし結果出ませんでした。

●第三打席 0-5で5点ビハインド7回表先頭打者,相手投手は三浦
第1球 内角低めスライダー,ファール
第2球 外角低め101kmカーブ,ボール
第3球 真ん中136kmストレートを打って,ライト前ヒット

 決して良い当たりではありませんが,一二塁間をしぶとく抜くライト前ヒット。今日は先頭打者として二度出塁し,最低限の働きはできていたと思います。しかし後続が続かず点は入りませんでした。

●第四打席 1-10で9点ビハインド9回表無死ランナーなし,相手投手は三浦
第1球 真ん中高め125kmスライダー,ライトスタンドへの大きなファール 飛距離は十分でしたが少しきれてしまいました
第2球 外角低め99kmカーブ,ボール
第3球 真ん中低め136kmストレート,ボール
第4球 外角128kmスライダー,ファール
第5球 外角低め136kmシュート,ボール
第6球 真ん中131kmスライダー,ファール,今度はレフトスタンドへの大きなファール,これもスタンドに入りましたが,きれてしまいました。
第7球 外角高め132kmスライダー,空振り三振

 前の回の守備で足を引っ張ったので期するものがあったと思います。1球目と6球目に飛距離は十分ですがファールとなる当たりを打ちました。紙一重の結果だったと思います。この二つのファールはライトとレフトへ打ち分けたのですが,軽く振っているようでもあれだけの飛距離を出すのですからさすが高橋由伸だと思いました。体調を見ながらなるべくスタメンで使ってほしいと改めて思いました。

●7回裏の守備
 試合がほぼ決まってしまっていた場面でしたが,二つの悪送球を記録してしまいました。しかも失点に結びついてしまい,西村は気の毒でした。高橋由伸も悔しさを顔に滲ませていました。

 一つ目は一死ランナー1,2塁でブランコがショートの頭をかろうじて抜けたヒットを打った場面でした。2塁ランナーは本塁へゆうゆうホームイン。高橋由伸は1塁ランナー梶谷をサードで刺そうと村田へ送球をしました。しかし,送球がピッチャーマウンド方向に逸れて,村田が捕れずその間に梶谷は本塁まで帰ってきてしまいました。この場面,村田はサードベースに付いておらず,高橋由伸が送球をしそうなのを見て,ピッチャーマウンド寄りの位置からサードベース方向へ走っていました。そこへ逆方向のボールが来た上,梶谷の近くだったため,捕りにくく村田は追いつけない結果となりました。高橋由伸の意図としては,村田がサードベースに付いていなかったので,サードベースよりもセカンド寄りのランナーとの交点に投げたものだったと思います。それが結果としては村田との連携を欠き,エラーとなってしまいました。意図としては悪くなく,運が悪かったものに思えました。6点付いた場面であれだけぎりぎりのプレーをする必要があったのかという考えもあると思います。ただ,今のチーム状況を考えて,精一杯のプレーをした結果なのではないかなと思います。

 二つ目は直後の一死ランナー2塁で筒香がレフトポール寄りにライナーのレフト前ヒットを打った場面でした。2塁ランナーはこれもゆうゆうセーフで,高橋由伸はカットマンの村田へ強く返球をしたところ,ボールがこれもピッチャーマウンド寄りに逸れてしまい,村田がボールに触るも捕りきれず,ボールが転々とする間に打者走者筒香が2塁へ進塁してしまいました。これは指に引っかかってしまったのか,単純な悪送球だったと思います。2塁ランナーはゆうゆうセーフのタイミングなので,ボールを素早く返す必要はなかったかもしれません。ゆったり捕って,セカンド方向へ山鳴りのボールを返せばことは足りたと思います。ただ,その前のプレー,現在のジャイアンツの状況から高橋由伸の中には緩慢に見えるようなプレーはしたくなかったのかなと思いました。ときに安全なプレーは試合を諦めたかのようなプレーに見えますので。ちぐはぐなチーム状況で起こりがちなプレーかと感じました。

 今のチームの雰囲気は非常に悪そうですが,まだまだ首位にいて,8,9月のペナントレースを楽しめそうなのは幸せなんだと思います。2005年や2006年なんかとは比較にならないと思います。1994年の8連敗なんかも今となっては良い思い出です。