「データで楽しむプロ野球」さんのデータを拝見して,山口の球種別成績を見てみました。2011年(60試合,防御率1.75)との比較です(2016年成績は,8月25日まで)。

●ストレート
2011年 被打率.231 空振り率3.13% 球種配分43.49%
2016年 被打率.351 空振り率2.11% 球種配分23.95%

●スライダー
2011年 被打率.247 空振り率14.86% 球種配分28.20%
2016年 被打率.158 空振り率14.21% 球種配分30.86%

●シュート
2011年 被打率.100 空振り率10.20% 球種配分11.10%
2016年 被打率.295 空振り率5.75%  球種配分29.34%

●チェンジアップ
2011年 被打率.171 空振り率11.26% 球種配分17.10%
2016年 被打率.313 空振り率17.74% 球種配分10.46%

●フォーク
2011年 なし
2016年 被打率.000 空振り率12.50% 球種配分5.40%

 2011年と比べてストレートが減って,シュートが増えています。しかし,その増えたシュートの被打率が2011年と比較して3倍近く悪いです。2016年同士ならば,ストレートよりもシュートの方が被打率が低いので現状の選択肢としては正しいのかもしれませんが,3割近くの被打率では有効なボールとは言えません。空振り率も2011年と比較して半減しています。スライダーは2011年当時と比べても遜色ない結果を出していますが,もう一つの決め球のチェンジアップにかなり衰えがあります。ただ,チェンジアップは他の球種とのコンビネーションが大事でしょうから,チェンジアップ自体の威力・精度は変わっていないけれども,他の球種が衰えたためその差が小さくなり,チェンジアップが打たれているという可能性もあります。

 いずれにせよ,球種別に内容を見ても,今季の成績を表していることが見て取れます。今日の敗戦処理もぴりっとしなかったようです。このまま一軍に帯同させ復調を待つのでしょうか。もっと長い目で山口のキャリアを考えて欲しいなと思います。