平成最後のジャイアンツ戦を見ていて,リクエスト制度の導入はNPBにとって良かったなと,しみじみと感じました。

 3回二死一塁での,平田のショートゴロを坂本が上手く捌いたところ,一塁塁審の判定はセーフ。しかし,リクエストによって,アウトの判定に変わりました。審判も人間なので,間違えます。ですので,審判が間違えたことを責める気持ちは全くありません。ただ,この判定は明らかな誤審でした。リクエストが導入される前は,これだけ明らかな誤審もそのまま続行しなければなりませんでした。

 3回の時点では,高橋優はまだ不安定でしたので,平田がセーフで一二塁ならば,さらなる追加点の可能性もかなりの確率でありました。そうすれば,この試合はそのまま負けていたでしょう。その場合,ジャイアンツファンの心にはかなりのしこりが残ったはずです。しかし,今日は,適正な判定に修正され,その上で負けたので,負けても変な気持ちは残らず,単にジャイアンツが力負けしたと納得ができます。この差は大きいです。

 平成初期や昭和の時代の審判は,リクエストがなかったために,誤審もそのまま試合を続けなければならず,誤審があった試合は,勝っても負けても,両チーム共にわだかまりが残りがちでした。ジャインパイア等という根も葉もない言葉さえ生まれました。こういった不透明さが払拭された平成のNPBは良いことをしたなと感慨深くなりました。