先日,坂本について「坂本の守備の衰え(UZR1000)」という記事を書きました。坂本の今年のUZR1000が遊撃手平均を下回ってきてしまっています。

 坂本は30歳ですが,とくにRngRが下がってきています。これは加齢によって避けがたいもののようですが,この年齢から上がることはあるのか,他の選手で確認してみました。

 DELTAの1.02で,30歳を跨いで遊撃手の守備指標のある選手を探してみたのですが,このサイトの数値は,2014年からしかないため,一番見てみたかった鳥谷は32歳からのものしかありませんでした。若いときとの比較はできませんが,鳥谷の場合の遊撃手のRngRは,32歳▲15.8,33歳▲13.5,34歳▲17.7でした。32歳以降で,RngRが回復することはありませんでした。

 日ハム・ヤクルトの大引は,29歳から32歳までの(有意な)数値があり,29歳0.9,30歳1.3,31歳▲2.6,32歳▲7.9で,やはり,30歳を前後にして大幅に悪化しています。

 また,オリックスの安達は26歳から31歳の数字がありますが,26歳22.6,27歳18.2,28歳18.0,29歳7.5,30歳4.4,31歳▲0.1でした。やはり,広大な守備範囲が,30歳を境に大幅に縮んでいます。

 おそらく,坂本も,この3人と同様の経過を辿っていると思われます。チームの大きなアドバンテージであった坂本の遊撃守備が,これからはジャイアンツの弱点になってくるのは必至です。それを避けるには,坂本を早く遊撃手から他の守備位置にコンバートする必要があります。これは何年もかけて行う話ではなく,来年には必須の話かと思います。

 ただ,後継者がいないのは確かです。吉川尚輝が健在ならばと思わざるを得ません・・・。