ジャイアンツが,日ハムを戦力外になり,トライアウトに出場していた田中豊樹投手を育成での獲得を目指すことが報道されています。田中豊樹投手とはどのような選手なのでしょうか。
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巨人が田中豊樹獲得へ 日本ハム戦力外、合同トライアウト参加

 巨人の大塚球団副代表は18日、日本ハムを戦力外となり、12日に行われた12球団合同トライアウトに参加した田中豊樹投手(25)を獲得する方針を明らかにした。育成選手で契約する見込み。

 佐賀商高から日本文理大を経て2016年にドラフト5位で日本ハムに入団。今季は1軍登板がなかった。
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田中豊樹1
 今年25歳の田中豊樹投手ですが,今期は一軍での登板がありませんでした。一軍でのトータル成績は31試合,30イニングを投げて,防御率5.1です。今までは芳しい成績とは言えません。主に中継での起用をされてきました。2017年は19試合で防御率3.32と試合を作る役割も果てしていたように見えます。
田中豊樹2
 ただ,投球の中身を見ると,WHIPが一番良い2017年でも1.42と勝ちパターンを任せられる数字ではありませんでした。奪三振率は23.9%と高いのですが,四球率が11.6%で台無しにしてしまっています。球の威力はある一方で,それを制球する力に難がありそうです。
 ただ,この傾向は,2019年の二軍では変化の兆しが見えたようです。打者148人に投げて,四球は12,三振は20でした。四球率は8.1%,奪三振率は13.5%です。ただ,制球に重きをおいたために,長所である奪三振率まで落ちてしまっているので,まだ試行錯誤の途中でしょうか。日ハムは,その過程を待つことはできないとして,戦力外にしたようです。ジャイアンツに環境を変えて,この試みが実を結ぶときは来るでしょうか。