2019年の6月にトレードで日本ハムから移籍した鍵谷陽平は,シーズン途中からの加入にもかかわらず,27試合27イニングを防御率3.00で投げ,チームに貢献してくれました。ただ,鍵谷の各種数値を見ると,2020年は心配になってしまう数字が並んでいます。

2019 Gブルペン

 防御率は3.00なのですが,xFIPが6.26と大きくかけ離れた数値になっています。その原因は奪三振率の低さと,与四球率・被本塁打率の高さです。

 とにかく鍵谷は三振が奪えませんでした。ジャイアンツの他の救援陣のK%が軒並み20を超える中,鍵谷は9.4しかありませんでした。他方で,BB%が15.4と他のブルペン投手が6-8前後の中で,突出して悪い数字です。加えて,HR/9も1.33と悪い方です。HR/9は,田口・高木が1.52,1.83と悪いのですが,二人は,HR/FBが17.5,16.2と高振れしただけと考えることができます。しかし,鍵谷はHR/FBが9.8と運が悪かったとも思えません。真にHR/9が悪いと解釈できてしまいます。

 スイング率を見てみると,O-Swing%が23.7と低く,ボール球を振らせることができていません。また,Contact%が79.2と高く,スイングをされるとバットに当てられてしまいます。当然ですが,SwStr%が9.6と低く,空振りによるストライクが奪えていません。この内容ならば,上記のように各種数値の結果が悪いのも当然だと思います。

 WHIPも1.44と勝ちパターンを任せられるような数字ではありません。2019年の防御率3.00はかなり運に恵まれた結果だったということだと思います。

 ただ,日ハム時代の2019年のイースタンの成績を見ると,38人の打者と対戦して,23もの三振を奪っています。被安打3で,10イニングですが失点は0という素晴らしい成績です。二軍ではもうやることがないレベルに達しているのだと思います。二軍の成績と一軍の成績が隔絶していますが,これがメンタルに依拠しているのか,それとも,典型的な1.5軍の選手なのかは分かりません。何かきっかけがあれば,ブレイクする可能性を秘めているように思えます。セ・リーグという新天地で花開かせてくれることを祈っています。