2019年は高木京介にとって野球賭博からの本格的復活の1年目となりました。2018年は一軍登板こそありましたが,まだまだ身体が戻っておらず,3試合5イニングしか投げられませんでした。ところが,2019年は,55試合,54イニングを投げて,ジャイアンツの中継の柱の一本になりました。高木京介がいなければ,チームは大きく成績を落としたと思われます。

 私は,野球賭博から高木京介が復帰したことには複雑な気持ちを持っています。セカンドチャンスを認めない世の中も困りますが,他方で,野球賭博というプロ野球の根幹を揺るがす行為に手を染めていた選手をプレーさせて良いものか?という問題は残っているからです。

 ただ,その点を切り離して,成績の面に限って言及すれば,高木京介の2019年の実績は素晴らしいものでした。

高木京介1

 今季,初登板からの無敗記録は王に逆転本塁打を許した165試合目で破れてしまいましたが,今までの稼働6年間うちでは全盛期と言って良い数字を残しました。自身最多の55試合,54イニングを投げ,その質も高い水準を維持しました。

高木京介2

 K%は20%を超えながら,BB%は5.9と最良の数字です。HR/FBが運悪く高めに振れたため,HR/9が1.83と高値になっていますが,防御率とxFIPが同水準に落ち着き,額面通りの投球をしていたことが見て取れます。

高木京介3

 2019年になって,大きく変わったのは,ボールが速くなったことです。以前は,速球の平均球速が130キロ台だったものが,2019年は140キロを超えています。スライダーも高速化したためでしょうか,カットボールに分類されるようになっています。それでいて,カーブは101.4と以前の遅さを保っていますので,緩急が大きく付けられるようになりました。身体を鍛え直し,投球術に磨きをかけることに成功しています。

 来季もジャイアンツの中継ぎ陣を支えてくれることは確実で,非常に頼もしい戦力だと思います。