北村拓己は2019年のイースタンリーグで最高出塁率のタイトルを獲得しました。112試合,457打席に出場した立派な成績です。ただ,プロ野球選手は二軍で活躍しても意味がありません。来季,北村拓己は一軍での活躍ができるでしょうか。

 下表は北村拓己の2019年のイースタンの成績を,ブレイク前年の岡本和真・村上宗隆のイースタンの成績と並べてみたものです。

2019北村拓己

 OPSは,.842と2017年岡本・2018年村上と遜色のない数字を残しています。ただ,長打の内訳に差があり,北村は岡本・村上と比べると本塁打が少ないです。これはIsoPにも顕著に表れています。北村は岡本・村上のように30本塁打を目指すのは難しいかもしれません。

 他方で,北村はIsoDが高く,選球眼に優れていることが分かります。K%が低く,BB%が高いのが北村の特長です。

 気になるのは,北村はBABIPが少し高めです。打率.290は運の要素が大きい可能性があります。

 総合的にみると,三人ともOPS.800超えの選手ですが,村上が最も長打力に長けており,岡本は長打力のある中距離打者です。他方,北村は優れた選球眼で塁に出て,出塁率を高めるタイプのようです。代打で一発逆転のような派手な活躍は難しいかもしれませんが,波少なくチームに貢献できる選手かもしれません。下位打線でじっくり起用すれば,チームの地力を上げられる気がします。