内海哲也が今シーズンで引退します。炭谷銀仁朗の人的補償で西武へ移籍し,西武で引退することになりました。内海自身はどう思っているのか分かりませんが,私個人は,ジャイアンツに強い愛着を持ち,エースとして活躍してくれた内海が他球団で引退することには忸怩たる思いがあります。しかも,移籍の経緯が炭谷銀仁朗のFA人的補償なのでなおさらです。

 炭谷は何も悪くありませんが,チーム編成としては炭谷を獲得する意味は薄かったと思います。その意味のほとんどないFA獲得によって,大功労者の内海が西武へ移籍しなければならなかったというのは,痛恨の出来事です。

 内海は西武で温かく迎えられているようなので,私の感情は大きなお世話ではあります。また,現行のFAルールとしても当然のことなので,受け入れなければいけないません。FA獲得というのは,このようなリスクを知った上で行使するものです。ただ,非常に残念な出来事であったことは確かだと思います。

 内海は2011年と2012年に最多勝を獲得しました。この時期はいわゆる加藤球の時期なので,内海の成績は確かに上振れしています。K-BB%が例年とそれほど変わらないにも関わらず(キャリアトータル11.9,2011年12.9,2012年10.7),2011年,2012年の防御率は1.70,1.98と他の年と比べてずば抜けています。しかし,他のセ・リーグ投手も同じように上振れした中で最多勝を獲得しているのですから,この時期の内海の投球が素晴らしかったことに疑いはありません。2012年の日本一の立役者の一人です。日本シリーズでのMVPは目に焼き付いています。ジャイアンツの一時代を築いてくれた素晴らしい投手でした。

 西武が離さないかもしれませんが,ぜひ指導者としてジャイアンツに戻ってきてくれることを祈っています。
にほんブログ村 野球ブログ 読売ジャイアンツへ
にほんブログ村