2018年育成ドラフト4位の黒田響生が戦力外になってしまいました。

 黒田響生で私が覚えているのは,2019年の冬に阿部慎之助2軍監督が「19歳の頃の坂本勇人よりも上だと」評価していたことです(【巨人】阿部2軍監督“日本一の卵”見つけた 19歳・黒田響生「坂本より上」)。
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 思わず身を乗り出した。サングラスの奥で、阿部2軍監督の目はギラリと光った。「勇人の19歳の頃よりもポテンシャル、技術は上かな。よくあんな順番(育成4位)まで残っていたなというくらい、いい選手だと思う。ここからアピールしていってほしいし、何とか鍛えたい」。バックネット裏から見つめる先にいたのは、1年目の育成内野手・黒田だ。6回守備から途中出場。1打席目となった7回1死で、相手右腕の初球外角球を鮮やかに右前へ運んだ。
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 この頃,私は黒田のことを全く知りませんでした。しかし,就任したばかりの阿部2軍監督が「期待の若手?いない。」と発言していた直後だったので(【巨人】阿部2軍監督「期待の若手いない」“アベノミックス”3大改革案で鍛え直す),「あの阿部が認める,そんな選手がいるんだ」と強烈な印象が残りました。
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 勇んで足を踏み入れた未知の世界は、想像を超えていた。現役時代、故障以外でのファーム経験がない阿部2軍監督は、秋季練習での指揮を経て、がぜん闘志が湧いてきたようだ。「期待の若手? いない。(自分で)レベルが低いことを分かってほしい」。裏を返せば、そんな面々だからこそ鍛えがいがある、ということだ。
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 しかし,その後,黒田を一軍で見ることができなかったので,どうしたのかなと思っていました。2020年8月に眼底骨折をしてしまってたのですね。しかも,白内障を併発し2度手術をするほど酷いケガだったようです。遠近感も元には戻らなかったようで,話しを聞く限りでは,プロのレベルでプレーをすること自体が奇跡のような状況に思えます。
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https://hochi.news/articles/20220124-OHT1T51194.html?page=1
【巨人】育成・黒田響生 同じ眼窩底骨折…桃田賢斗のエールで見えた復活の道 DM応えてくれた
 ハツラツとした動きからは想像できないが、黒田は選手生命の危機に直面していた。20年8月の3軍戦で送球が右目に直撃し、眼窩底骨折。すぐに手術した。「目の中に血がたまって見えなかったんです。最初は失明したと思った」。術後の経過も思わしくなく、不安と焦りだけが募った。
(中略)
 だが、試練はこれだけでは終わらなかった。その後、白内障を併発し2度目の手術。「遠近感とか、物を立体に見る力がなくなっている。とにかく数を打って、捕って、違和感なくできるくらいまで練習するしかない」。視力が完全に元に戻ることはない。今は眼内レンズを入れ、その上から特殊なコンタクトを装着してプレーを続けている。

 リハビリも過酷を極めた。「最初は感覚のズレがあって、トレーナーが手で転がしたボールでさえトンネルして。『こんなのも捕れないのか…』って」。それでも桃田の言葉が支えとなり、決して諦めなかった。そして昨年4月、実戦復帰へとこぎつけた。
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 ケガの後,2021年は二軍での出場はなし,三軍でも9打数で1安打のみの成績。2022年は,三軍で57試合170回打席に立ちましたが,打率はわずか.191。二軍ではわずか6打席。非常に厳しい数字となってしまいました。youtubeで見ることができる黒田の体格と動きには素晴らしいものがあります。確かに阿部2軍監督が見込んだだけはあると思わせられます。黒田の無念はいかばかりでしょうか・・・。第2の人生は幸が多いことを祈るばかりです。本当にお疲れさまでした。
●二軍
黒田響生(二軍)
●三軍
黒田響生(三軍)

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