梶谷隆幸が引退になりました。10月23日の引退会見は長野・菅野・坂本らが集まり華やかなものだったようです。吉村編成本部長は「チームとしてはポストシーズンを戦ってきた中で、本当に申し訳ないというか、ユニホームを着て最後、現役最後の打席だったりというところを準備できなかったのは、すごくチームとして心残りでした。できることはこういうこと(引退会見)かなと、この場をセッティングさせていただきました」と述べていたようです(https://full-count.jp/2024/10/24/post1643014/)。

 梶谷ほどの選手の引退ですので,巨人の対応はふさわしいものだと思います。ただ,他方で巨人のFA獲得が成功だったかといえば,失敗だったと言わざるを得ません。梶谷のプレー能力に疑問は全くありませんでしたし,出場したときの活躍は期待通り高レベルなものでした。しかし,獲得時からケガによる離脱は十分心配されていましたし,そのリスクを考えれば割に合わないと多くの人が思っていたはずです。そして,不幸にもそれが的中してしまいました。
梶谷隆幸 20241025
 梶谷は巨人に来てから4年間で169試合,554打席しか一軍で出場できませんでした。ほとんど1年分の出場機会です。しかし,梶谷を獲得したコストは4年合計8億の年俸と言われています。稼いだWARは1.2,0.3,0.1の合計1.6だけでした。2勝分弱の価値に対し8億ものコストを費やしたことになります。巨人の資金の使い方としては失敗でした。
 選手が活躍するかどうかの先読みは非常に難しいですが,梶谷の場合は比較的読みやすいものだったと思います。巨人の戦力獲得の意思決定プロセスにやや疑問符が付くFA補強だったと言わざるを得ません。

 一方で,梶谷が出場してくれたときのプレーは非常に高レベルでチームはたびたび救われました。また,ケガについては本人が一番悔しく,忸怩たる思いだったと思います。素晴らしい選手が引退してしまうことは非常に寂しいですが,心からお疲れさまと言いたいです。
にほんブログ村 野球ブログ 読売ジャイアンツへ
にほんブログ村