立岡宗一郎が引退をしました。選手のキャリアを振り返る際に頻回に使われる言葉ではありますが,立岡ほど「ケガがなければ」という言葉が当てはまる選手もなかなかいないと思います。
【一軍打撃成績】

【二軍打撃成績】

左肘靱帯断裂によって右打ちから左打ちに転換したにもかかわらず,これだけの打撃成績が残せるのですから,肉体・センスがずば抜けていたことが窺われます。2015年のプチブレイクのときはワクワクしたものです。2022年の左膝前十字靱帯損傷から復帰できたことも特筆すべき偉業です。本当にお疲れさまでしたと言いたいです。
俊足・強肩というイメージがある立岡ですが,外野守備のUZRはそれほど高くありません。多く守備機会のあった2015年のUZR1000が5.3(549回),2016年が0.7(413と2/3回),2017年が-0.9(401回)です。2015年にセカンドを90と1/3回,サードを36と1/3回守っているように,元々は遊撃手をしようとしていたことから,外野手適性はそれほど高くなかったのかもしれません。
今季のクライマックスシリーズで4度打席に立ちました。二ゴロ・遊ゴロ・見三振・右飛と結果は出ませんでしたが,10月19日の二ゴロはセンターへ抜けようかという打球が投手に当たってしまいセカンドゴロになった惜しいものでした。10月21日の右飛は2-2同点の8回裏二死一・二塁で放ったもので,ここでタイムリーを打てていれば巨人の勝ちが大いにあり得た場面でした。フォークボールを良い感じに捉えたと思ったのですが,案外飛びませんでした。立岡なら可能性があると思っていたので大変残念でした。
いずれにせよ,プロらしいプレーをいくつも見せてくれた選手でした。来季からの三軍外野守備兼走塁コーチもがんばってほしいと思います。

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コメント
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たくさんさん
ケガも実力のうちというお言葉全くそのとおりだと思います。原監督が「いい選手やうまい選手はいらない。強い選手を求めている」(https://hochi.news/articles/20190730-OHT1T50138.html?page=1)と言っていたように,出場できる,プレーできることがプロとして最低限のスタートラインで,残念ながら立岡はそれが満たせなかったのだと思います。
ただ,一方でファンとすれば,違う世界線もあったかもしれないなあと考えてしまうのですよねえ。